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研究内容の概要/特長 |
膵臓がんは上皮間葉系形質や糖鎖発現に多様性がみられる。細胞膜表面の糖脂質のGM2は膵臓がん細胞に高発現し、がんの増殖、浸潤、進行度と関連していた。一方、線維芽細胞増殖因子受容体のFGFR4は膵臓がん患者の約半数に高発現しFGFR4の特異的阻害剤のBLU9931の投与により、がんの増殖と浸潤が抑制された。さらにBLU9931により膵臓がん細胞には細胞老化が誘導され、老化したがん細胞は老化細胞死誘導薬のケルセチンで除去された。
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従来技術・競合技術との違い |
膵臓がん細胞の細胞膜表面に発現する糖鎖のGM2を標的とする、膵臓がんの早期診断法の開発や、分子標的治療法や光免疫療法法などへも応用できる。FGFR4の阻害により膵臓がんの増殖と浸潤を抑制することに加え、世界で初めて老化を誘導することが可能であることを明らかにした。FGFR4を発現する膵臓がんに対して老化誘導し、老化細胞死誘導薬を併用する今までにない画期的な治療法となることが期待される。
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来場者へのPRポイント |
GM2とFGFR4は膵臓がんで発現し、早期診断や新規治療法の新たな標的として期待される。FGFR4の阻害による膵臓がん細胞の老化誘導と老化細胞除去療法は、独創的な治療法で今後の発展が期待され、特許出願中である。
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想定される応用分野 |
GM2とFGFR4は膵臓がんの早期発見のための新規バイオマーカーとしての可能性とともに、GM2とFGFR4を標的とした分子標的治療や光免疫療法への応用も考えられる。FGFR4過剰発現膵臓がんに対しては、FGFR4阻害剤と老化細胞死誘導薬により老化細胞除去療法の開発が可能と考えている。
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発表者プロフィール |
1986年 川崎医科大学 医学部卒
1988年 - 2000年 日本医科大学 医学部 病理学教室 助手 1994年 医学博士 (日本医科大学) 1995年-1998年 カリフォルニア大学アーバイン校留学 (Murray Korc教授) 2000年 - 2003年 日本医科大学 医学部 病理学教室 講師 2004年 - 2015年12月 日本医科大学 医学部 病理学教室 助教授・准教授 2016年1月 - 現在 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所 老年病理学・高齢者がん研究 研究部長・チームリーダー・テーマリーダー |
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